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25.識別章(アル・フルカーン)

マッカ啓示77節

  1. 万民への警告者とするために、かれのしもベに識別を下された方に祝福あれ。
  2. 天と地の大権はかれの有である。かれは子をもうけられず、またその大権に(参与する)協力者もなく、一切のものを創造して、規則正しく秩序づけられる。
  3. だがかれらはかれの外に神々を立てるが、それらは何も創れないばかりか、それら自身創られたもので、自らを害することも益することも出来ず、また死も生も復活も、自由にならない。
  4. だが不信心な者たちは言う。「これは、かれが作り上げた虚言に過ぎない。外の者たちが、かれに協力したのである。」だが事はかれらこそ、無法と虚偽を齎したのである。
  5. またかれらは言う。「昔の物語で、それをかれが書き下したのである。それを朝夕、口で言って書き取らせたのである。」
  6. 言ってやるがいい。「これを下されたのは、天地の奥義を知っておられ、本当に寛容にして慈悲深い方であられる。」
  7. またかれらは言う。「これはどうした使徒だ。食べ物を食べ、町を歩き回るとは、どうして天使が遣わされ、かれと一緒に警告者にならないのだろうか。
  8. かれに(どうして)財宝が授けられないのか、また(いくらでも)食べられる果樹園を持たないのだろうか。」不義の徒たちはなお、「あなたがたは、憑かれた者に従うだけのことである。」と言う。
  9. かれらが、どんな譬を、あなたのために持ち出したかを見なさい。それでかれらは迷ってしまって、道を見出せない。
  10. かれが望まれるならば、それより優れたものを、あなたに与えることの出来る方。川が下を流れる楽園、そして宮殿をあなたに与える御方に祝福あれ。
  11. にも拘らず、かれらは(審判の)時を虚偽であるとする。われは、その時を虚偽であるとする者に対し、燃え盛る火を用意している。
  12. 遙かに離れた所から見る時、かれらはその怒声と咆哮を聞くであろう。
  13. かれらが縛られて火獄の狭い所に投げ込まれる時、(いっそ)そこで、滅びて仕舞うことを嘆願するであろう。
  14. (その時、言われよう。)「今日、一度に滅亡を嘆願してもだめである。あなたがたは度々繰り返す滅亡でも嘆願するがいい。」
  15. 言ってやるがいい。「この(火獄)が良いか、それとも主を畏れる者に約束される永遠の楽園か。これが、かれらへの報奨であり行き着くところである。
  16. そこには、その望む凡てのものがある。永遠の住みかなのである。これはあなたがたが念願する、主からの約束である。」
  17. かれらそしてアッラー以外に仕えるものたちを一緒に召集なされる日、かれは仰せられよう。「これらわれのしもべたちを迷わせたのはあなたがたであるのか。それともかれらが(自ら)道を踏み外したのか。」
  18. かれらは言う。「あなたに讃えあれ、あなたの外に守護者を崇めることは、わたしたちに相応しくありません。だがあなたは、かれらとその祖先に(現世での)享楽を許され訓戒を忘れて破滅の民となりました。」
  19. (主は仰せられよう。)「今かれらは、あなたがたの言ったことを嘘である。と立証した。それであなたがたは(懲罰を)免れられず、また助けも(得られ)ない。われは、あなたがたの中、悪を行う者に、懲罰を味わせるであろう。
  20. あなた以前にわれが遣わした使徒たちは、一人として食べ物を食べない者はなく、町を歩き回らない者はなかった。われはあなたがたをお互いの試練となるように取り計らった。」それであなたがたは耐え忍ぶであろうか。あなたの主は、(凡てのことを)照覧なされる。
  21. われとの(審判のための)会見を望まない者は言う。「何故天使がわたしたちに下されないのか。また(何故)わたしたちの主が、目の前に見えないのであろうか。」かれらは本当に自惚れて高慢であり、また非常に横柄な態度をとったのである。
  22. かれらが天使を見る日、罪人にとって、喜びのない日である。かれら(天使)は言うであろう。「(あなたがたには)禁じられている、遠ざかれ。」
  23. われはかれらの行ったことに報いて、それを塵のようにまき散らすであろう。
  24. 楽園の仲間はその日、素晴しい住まいに落ち着いて、快い昼寝所にいよう。
  25. その日、天は雲と共に裂け、天使たちが遣わされ(大挙して)下る。
  26. その日、真の大権は、慈悲深き御方に属する。不信者にとっては、多難の日である。
  27. その日、悪を行った者は、(しまったと、)その手を噛み、言うであろう。「ああ、わたしがもし使徒と共に(正しい)道を選んでいたならば。
  28. ああ、情けない、わたしがあんなものを友としなかったならば。
  29. 本当にかれは、訓戒が下った後にわたしを迷わせたのです。悪魔は常に人間を裏切ります。」
  30. 使徒は言う。「主よ、本当にわたしの人びとは、このクルアーンを忌むべきものとして拒否します。」
  31. われはこのように、それぞれの預言者に、罪深き者たちの中から敵を創る。だが指導者、援助者としてはあなたの主だけで十分である。
  32. また信仰しない者は、「クルアーンは何故一度に全巻が下されないのですか。」と言う。こうするのは、われがあなたの心を堅固にするため、よく整えて順序よく復誦させるためである。
  33. また、かれらが譬を、あなたに持ち出してくる度に真理と最善の解釈(の手掛り)をあなたに与えるためである。
  34. 顔を俯けて地獄に集められる者、これらは最悪の境地におかれる、酷く道に迷った者である。
  35. (これより先)われはムーサーに啓典を授け、その兄弟ハールーンを挙げてかれの補助者とした。
  36. われはその時(命じて)言った。「あなたがた両人は、わが印を拒否する民の許に行け。」それでわれは、かれらを徹底的に懲しめて壊滅した。
  37. またヌーフの民は使徒を拒否したので、われはかれらを溺れさせて、人びとへの印とした。われは悪を行う者のために、痛ましい懲罰を準備している。
  38. またアードとサムードとラッスの住民たち、そしてその間の幾世代。
  39. われはそれぞれの民に実例をもって警告し、また(その罪に対し)それぞれを徹底的に壊滅した。
  40. かれら(不信者)は、災の雨をどっと降らされた町を、度々訪れている。かれらはそれを見なかったのか、いや、かれらは復活の日など思いもよらなかったのである。
  41. かれらがあなたを見る時、只冷笑の的にするだけである。(そして言う。)「アッラーが、使徒として遣わされたのは、この者であるのか。
  42. もしわたしたちが神々に対し、確りしていなかったならば、かれは危うくそれから惑わし伝来の神々を見捨てるところであった。」だが、やがて懲罰を見る時、誰が、最も道に迷ったかが分るであろう。
  43. あなたは自分の思惑を、神として(思い込む)者を見たのか。あなたはかれらの守護者になるつもりなのか。
  44. それともかれらの多くは耳を傾け、または悟るとでも思っているのか。かれらは家畜のようなものに過ぎない。いや、それよりも道から迷っている。
  45. 主は如何に影を広げられたか、あなたは見なかったのか。もしかれが御望みならば、それを静止した儘にされよう。それからわれは、太陽をその案内役とした。
  46. そこでわれは、緩やかな足取でわれの方に引き寄せる。
  47. かれこそは、あなたがたのために夜をとばりとされ、睡眠して休息させ、昼間を甦り(の時)となされた御方である。
  48. またかれこそは、その慈雨を降らす前に、吉報の風を吹き起こす御方である。そしてわれは、天から清浄な雨を降らす。
  49. われはそれで死んだ大地に生命を与え、またわれが創った無数の家畜や人間に飲ませてやる。
  50. われはかれらが気付くように、かれらの間でこれを繰り返し(て解明し)た。だが大多数の人間は、ただ信じず拒むだけであった。
  51. われがもし望むならば、どの町にも警告者を1人ずつ遣わしたであろう。
  52. だから不信者に従ってはならない。かれらに対しこの(クルアーン)をもって大いに奮闘努力しなさい。
  53. かれこそは、二つの海を分け隔てられた御方である。一つは甘くして旨い、外は塩辛くして苦い。両者の間に障壁を設け、完全に分離なされた。
  54. かれこそは、水から人間を創り、血統による親族と婚姻の関係を定められた方。本当にあなたの主は全能であられる。
  55. だがかれらはアッラーを差し置いて無益無害の者に仕える。本当に不信者は、自分の主に反抗するもの(悪魔)の援助者である。
  56. われは、只吉報の伝達者、また警告者としてあなたを遣わしただけである。
  57. 言ってやるがいい。「わたしはこれに対し、あなたがたに何の報酬も求めない。誰もが、主への(正しい)道を望めばよい」
  58. 死ぬことのない永生者を信頼して、かれを讃えて唱念しなさい。かれは、しもべたちの凡ての罪を完全に熟知される。
  59. かれは、天と地そしてその間にある凡てのものを、6日の間に創造し、それから玉座に鎮座なされる慈悲深き御方であられる。だからかれに就いて熟知する者に問え。
  60. だがかれらが、「慈悲深き御方にサジダしなさい。」と言われると、かれらは言う。「慈悲深き御方とは何ですか。わたしたちはあなたの命じるものにサジダするのですか。」と、却って(真理からの)逃避を増すばかり。〔サジダ〕
  61. 天に諸星座を配置し、その間に太陽と照らす月を置かれた御方に、祝福あれ。
  62. かれこそは、反省し、感謝しようとする者のために夜と昼を設け、交替させた方である。
  63. 慈悲深き御方のしもべたちは、謙虚に地上を歩く者、また無知の徒(多神教徒)が話しかけても、「平安あれ。」と(挨拶して)言う者である。
  64. また主の御前にサジダ(または)起立して、夜を過す者。
  65. また、「主よ、地獄の懲罰をわたしたちから追払って下さい。本当にあの懲罰は、苦しみの極みです。
  66. 本当にそれは悪い住まいであり、悪い休み所です。」と言う者である。
  67. また(財貨を)使う際に浪費しない者、また吝嗇でもなく、よくその中間を保つ者。
  68. アッラーとならべて、外のどんな神にも祈らない者、正当な理由がない限り、アッラーが禁じられた殺生を犯すことなく、また姦婬しない者である。だが凡そそんなことをする者は、懲罰される。
  69. 復活の日には懲罰は(罪に応じ)倍加され、その(地獄で)屈辱の中に永遠に住むであろう。
  70. 悔悟して信仰し、善行に励む者は別である。アッラーはこれらの者の、いろいろな非行を変えて善行にされる。アッラーは寛容にして慈悲深くあられる。
  71. 悔悟して善行に勤しむ者は、本気でアッラーに悔いている者である。
  72. 嘘の証言をしない者、また無駄話をしている側を通る時も自重して通り過ぎる者。
  73. また話題が主の印に及べば聾唖者か盲人であるかのように、戯らに知らないふりをしない者。
  74. そして、「主よ、心の慰めとなる妻と子孫をわたしたちに与え、主を畏れる者の模範にして下さい。」と(祈って)言う者。
  75. これらの者は、その耐え忍んだことにより高い階位の住まいをもって(楽園の中に)報われよう。またそこで歓迎と挨拶の言葉をもって迎えられよう。
  76. そこに永遠に住むのである。何とよい住まい、何とよい休み所であることよ。
  77. (不信者に)言ってやるがいい。「あなたがたがわたしの主に祈らないなら、かれはあなたがたを、構って下さらないであろう。あなたがたは本当に(主を)嘘つき呼ばわりしたが、やがて免れられない(懲罰が)下るであろう。」